Arkadia Under Ground -4ページ目

悲夢

なんかえらい悲しい夢をみた。
目が覚めて思いだしたら涙がポロポロ…


よぅちゃんという小さな女の子は、機械の博士と一緒に住んでる。
博士に引き取られて仲良く生活してるよぅちゃんは、博士が大好き。
毎日メンテナンスとか治療とかをするけど、博士は優しく頭を撫でてくれるから痛くても我慢できちゃう。
よぅちゃんは庭でひまわりを育ててる。
一本ずつ上木鉢で、全部で7本ある。
毎日お水をあげて、茎が成長したらわっかをつけて補助もする。
よぅちゃんはひまわりが大好きだった。
ひまわりは博士の好きな花だったからだ。

「ひまわりはいつだって明るい光をみて生きてるんだよ。よぅちゃんも、ひまわりみたいにいつも明るい光を見て欲しいな。」

博士はそう言って、頭を撫でてくれた。
よぅちゃんは照れたように笑って、持ってたジョウロで博士と水かけっこをした。

いつも昼には博士は博物館から帰ってくる。
博士は博物館の研究室で働いている。
サイボーグの研究をしていて、今度オープンされる博物館で新作のサイボーグを展示するんだって張り切っていた。

しかし博士は日が落ちても晩御飯の時間になっても帰ってはこなかった。
そしてよぅちゃんも、次第にイライラが不安に変わっていった。
博士は約束をやぶるような人じゃない。

よぅちゃんは一人でいると不安で仕方がなかったので、庭のひまわりに元気をわけてもらおうと駆け出しました。
すると、ひまわりの苗が一本倒れていて、すぐ近くに博士も倒れていました。
よぅちゃんは一瞬立ち止まり、涙をポロポロ流して一気に走った。博士のもとへ。

「博士!博士!博士!!」
博士の体をゴロンと上向きにして、顔をのぞきこんだ。博士のクチビルはかさかさで血まみれだった。
仕事の制服の白衣は土にまみれて茶色くなり、靴すらはいていなかった。

「博士?どうして?なんで?博士…」

よぅちゃんは混乱していた。
何で、どうして、博士が、何がーーー……

「よぅちゃん、逃げて…逃げるんだ…」

博士はかすれごえで囁くように言うと、次第に息をしなくなった。
よぅちゃんは一生懸命博士の手を握って博士のおでこにキスをした。
強く強く握っていた手も、もうよぅちゃんに握りかえしてはくれなかった。

「逃げるの?なんで?何から逃げるの?博士?博士!はかせぇぇぇ!!」

よぅちゃんは死んだ博士とひまわりと一緒に涙が枯れるまで叫ぶように泣きました。

朝日が登りだした頃、よぅちゃんは息をしない博士をひまわりの下に埋めてあげることにしました。
私たちの家、私たちのひまわりの下で。


よぅちゃんの気持ちは、次第に「悲しみ」が「怒り」に変わっていきました。

どうして博士が…?
何で博士が…
誰が博士を…
誰だ…
…誰のせいだ?

よぅちゃんは博士の昨日の行動ペースを調べた。
まず交通機関の利用状況を調べる。
脳内でインターネットに接続し、電車の改札にハッキングをかけた。
博士のIDは朝いつも通りの時間に電車を利用し、通勤してる…が、片道だけだ。帰りのIDの使用はなかった。

次に博物館の監視カメラをみる。
朝、裏口から博物館に入っていく博士が監視カメラにうつっている。職務室に入り、白衣をきた。
…誰かと会話している。
長い、会話が長い。
何か言い争いをしている。違うカメラに切り替えると、博士と話しているのはどうやら女の人のようだ。
よぅちゃんは一度この女をみたことがあった。博士と初めて博物館に行った日に、よぅちゃんは握手をした。
博士は女を突き飛ばして部屋の奥に走った。
鍵が保管されている場所へ手をのばした。
小さな扉が開き、中から赤い札のついた鍵を持ち出して逃げた。
女は博士を捕まえて、廊下へでた。
よぅちゃんはあわてて廊下の監視カメラに切り替えた。
…が、監視カメラには何も写っていなかった。
博士も、女も写っていなかった。
職務室のカメラ記録の時間が昼前。博士を確認できたのはこれで最後だった。

よぅちゃんはすぐさま理解した。
誰かが廊下の監視カメラ記録を、昨日のうちにすりかえたんだ。
誰かが、自分の犯行を揉み消すために。
よぅちゃんは、博物館に行くしかないと立ち上がった。
よぅちゃんは、どうして自分がこんなことが出来るのか、冷静に考える余裕もなかった。
毎日夕飯の後にあるメンテナンスを、昨晩は出来なかったので体中が軋む。
それくらいにしか考えていなかった。


女は大広間にいた。
博物館の大広間には大きな機械のモニュメントが飾ってある。
そこを入り口にむかって点々と血のあとが残っている。
女はそれを拭き取っているのだ。
ゴシゴシと、跡形もなく消すために。

「いつかあんな事言い出すとは思ってたけど、オープンする前に言いだすとはね…」
「まいったわ。…彼女をここにどうやって連れ出せばいいの…」
「いやまてよ…?研究材料は残ってる。1号は失敗作として…」

などとぶつぶつ言っている。
赤黒い点々を追っているのに夢中で気が付かなかった。
入り口に誰か、いる。

女は雑巾をべちゃ、と落とした。
入り口にいたのは、彼女、よぅちゃんだった。

「あ…あはは…よぅちゃん、よね?そんなところで何して…」
「博士が、帰ってこないの。」

よぅちゃんは女の言葉を遮るように言った。

「博士?…博士は…まだ仕事してるのよ。残業で、まだ研究室よ?忙しそうにしてたから、待合室で待ってよか。」

女は優々として言った。
よぅちゃんはうつ向くようにうなだれているようにみえる。
かわいらしい服にポシェットがあまりに不似合いにみえた。

よぅちゃんはゆっくり歩きだし、標的はこの女だけではないかもしれないと周囲を警戒した。
真っ直ぐ歩いて突き当たりが待合室しだ。
しかし、よぅちゃんは職務室の前で立ち止まった。
女はギクリと心を揺さぶられた。
よぅちゃんは職務室に手をかけ、中に入っていった。
「よ…よぅちゃん!そこは待合室じゃないわ!」

女は慌ててよぅちゃんを引き留めようとしたが、よぅちゃんは一番に鍵の保管場所に向かった。
小さな扉をあけて、赤い札の鍵をとった。
そこで女はさとった。
よぅちゃんは自分のした事の全てを知ってる…と。

うあああああああ!!

女は椅子を頭の上まで持ち上げ、小さなよぅちゃんにふりかぶった。
しかし椅子は検討違いの場所へとんでいった。
よぅちゃんは女に体当たりして職務室から逃げ出した。
どこへ行ったらいいのかもわからず、赤い札の鍵を握りしめひたすら走った。
後ろから女が追い掛けてくる。
巨大な機械のモニュメントの前で、よぅちゃんはふとたちどまった。
モニュメントの説明欄にはこう書いてあった。

「よぅちゃんの心臓」

…わ た し ?

はっとして赤い札をみた。赤い札には「研究室」とかいてある。
博士が仕事をする場所だ。
ただただ、たちすくんだ。
ま後ろに迫る敵も、今ではどうでもよかった。
博士が秘密にしていたかった事を、よぅちゃんはわかってしまったからだ。

ドン

大きな衝撃がして目の前が真っ暗になった。
手足が動かない。
耳は聞こえる。
音だけの世界。

「手間かけさせやがって…!あんたはもういらない!博士の仇討ちか何かのつもりだったのかしら?馬鹿ね、サイボーグのよぅちゃんが人間様に何かできると思うなんて、出来損ないも甚だしいわ」

音だけの世界が、女の声で一杯になる。

「研究室には博士が残した資料がやまのようにありのよ。よぅちゃん2号は私が作ってあげる。だからあんたは出来損ないってわけ。博士はあんたに感情移入しすぎちゃったのよ。あんたを発表しないなんていいだすから…そうそ、あんたはこの博物館がオープンされる時には檻に入れて見世物になる予定だったのよ?それを博士が中止させたいなんて言い出した。だから殺した。邪魔だったからね!」

あぁ博士、よぅちゃんは今とっても博士に会いたいです…

「博士がよぅちゃんを引き取ったのも、あんたみたいなサイボーグに人間の生活ができるかの実験だった。あんたはひまわりを育てだしたしね、もちろん、成功だった。いや、失敗だったのかもね。あんた、出来損ないだもんね」

博士、博士に会いたい

「でも安心しな?すぐに廃棄処分にしてあげる。あんたの大好きな博士と、ひまわりも一緒に燃やしてね!あははは」


よぅちゃんは女の足をつかんだ。
必死につかんだ。

「なっ何!?なんで動くわけ?機能停止!機能停止!ちょっと離しなさいよ!」
よぅちゃんの小さな手が女の足首に食い込む。
ぐっと力を入れて、「よぅちゃんの心臓」モニュメントに投げた。
胴体から腕が離れて、腕と一緒に女は心臓にぶちあった。
女は白眼をむいて、口から血を吐いてぐったりした。よぅちゃんのあばらの骨組みに、体を貫かれて死んだのだ。

よぅちゃんは右腕しかない体のアンバランスさに時折こけた。
もう痛みなんてない。さっきの衝撃で感覚器官が麻痺しているのだ。
よぅちゃんは博士を探した。博士の赤黒い点々を追って、こけて、また立ち上がってひたすら博士を追った。

昼になるころ、よぅちゃんは家にたどり着いた。
赤黒い点々は、家まで続いていたのだ。
よぅちゃんは博士と同じように庭へ行った。
昼の太陽に向かって精一杯背伸びしているひまわりが、よぅちゃんとは反対の方向を向いている。
よぅちゃんはバランスを崩してひまわりの苗に体当たりしてしまった。
そしてゴロンとうつ伏せになる。
背中にはひまわりの苗が倒れてよりかかっている。
それが思ったより重くて立ち上がれない。
よぅちゃんはゆっくり息をした。
肺が潰れたのかもしれない。ヒョゥ、ヒョゥと息が鳴る。
よぅちゃんは博士を思い出していた。
博士と初めてあった日、
博士と庭にひまわりを埋めた日、
博士と毎日したメンテナンスの事、
博士の顔、
博士の手、
博士の血、

…「ひまわりのように明るい光を見ていて欲しい」…
博士の言葉が頭に木霊する。

無理だよ、博士。お日様は空にあるのに、私はうつ伏せにだもん。土しかみえないよ。起き上がれないの。体が重くて…お日様は…


よぅちゃんは涙をポロポロと流した。
表情もつくれないくらい麻痺した顔で、ポロポロと涙だけを流した。

よぅちゃんは博士と歌った童話の歌を歌った。
小さ~なお手手~は…
大き~な大き~な腕の中~……

博士、どこにいるの?
よぅちゃんの手を握ってよ。寂しいよ…寂しいよ…

目の前が真っ暗で、音だけの世界。
誰かの足音が聞こえた。

「よぅちゃん、おかえり」
感覚のない体なのに、頭をふわりと撫でられた気がした。

よぅちゃんは気付いた。
博士は私の下にいた。
博士をひまわりと一緒に埋めたんだ。
すると土が急に暖かく感じられた。
背中のひまわりが博士の抱擁に感じられた。

ーあぁ…博士がいる…ー

よぅちゃんはゆっくりと機能を停止した。






翌年、よぅちゃん博物館はめでたくオープンした。
"自殺"した博士の"遺品"から再現したものだ、と大人たちも評判をよんだ。
なかでも一番人気は"檻に入った生きたサイボーグ"であった…。







こんな夢だった。
悲しい…寝起きなのに悲しい映画みたみたいに胸がズキズキする…


これはこの日記かきながら思ったんだけど、サイボーグってのはロボットと違って、人間が体を機械にしている事なので、もしかしたらよぅちゃんは博士の子供だったんじゃないか、と。
自分の子供を実験材料にして、自分の過ちに気付いた博士は研究室の資料を全て燃やそうとした。
そして研究仲間の女に殺された。

実はこの夢には続きがあって、私と友達でこの博物館に遊びにくる夢だった。
なぁんにも知らない私たちが楽しげに展示物をみてまわる…という。

あぁ辛い

よつばと!

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よつばと!のキーホルダーも作った。
来月新刊でる(*≧m≦*)

パス

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前に鬼灯ちゃんとふざけて描いて遊んでた偽攻殻起動隊にでてくる「パス」(笑)
パスは麻薬中毒者で口癖は「草うめ~」
女好きでいつも瀕死のガリガリです(笑)

それのキーホルダーを作りましたw

くすくすくす…

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ウウウウ
縮め縮め~

たくさん羅生は(BlogPet)

たくさん羅生は、乙で独自とか噛みそうな たくさん、強い流動的などある中 乙で好きと強い好きや、クライマックスや、かな それにしても舌噛みそうな 乙で独自とか噛みそうな 「マルドゥック・」 スクランブル 衝動的に買った

*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「SIM」が書きました。